金沢21世紀美術館にちょっと久しぶりに行ってきました。
今開催されているのは、
"Inner Voices - 内なる声"
"サイレント・エコー   コレクション展2”
”ピーター・マクドナルド:訪問者”
の3つ。

"Inner Voices-内なる声"は、美術館の紹介文によると
「経済成長とともにグローバル化の波を受けてきた
1960年代以降に生まれた女性作家たちに注目し、
生の困難さと可能性の両面を人間に見る、
彼女たちのInner Voicesー内なる声に耳を傾けます。」というもの。

9人の女性作家の作品が展示されていますが、
個人的にとても良かったのは塩田千春さんの
インスタレーション、「不在との対話」
(中央下の"Dialogue With Absence"です)
高い天井から吊り下げられた巨大な白いドレス、
その上を透明チューブがこんがらがって覆い、
そのチューブの中を血(のような赤い液体)が脈打つように
流れるというもので、スケール感のある鮮烈な表現に圧倒されました。
体の内外を反転したような痛み、でも生きているように平然と流れる血液、
でもやっぱりちょっとした傷で辺り一面血の海になりそうな危うさ。
この感じはやはり女性ならではの表現なのでしょうか。

塩田さんのウェブサイトを見ると、写真で見るだけでも
強烈なインパクトを感じるインスタレーションをたくさん制作されています。
機会があったらぜひまた観に行って体感してみたいですね。

他にはマレーシアのイー・イランさんの
バティックの技法とデジタル写真を組み合わせた作品と、
南島の一族の歴史を寓話的に表現した組写真が印象深かったです。
絵を見に行ってよく感じることは、
実際に見たことはないけれども確かに心の中にあった風景、のようなものを
眼前に見せてもらった、そんな感覚に襲われるのですが、
イー・イランさんの作品にもそれを感じました。

他の作家にもいくつか面白いものはありましたが、
ちょっと頭でっかちの感があるというか、
コンセプトが先走りすぎて美術として
あまり訴えてこない作品もありました。わたし的には。
社会的な背景などをよく知っていればまた違ってくるのかもしれません。


あと、この4月から来年3月まで展開されているプロジェクト、
「金沢若者夢チャレンジ・アートプログラム」の一環として
長期間にわたって展示されているピーター・マクドナルドの
ドローイングもかなり気に入ってしまいました。
(写真OKだったのでちょっと撮ってきました。)

ピーター・マクドナルド

ピーター・マクドナルド

この巨大な頭を持った人物、この頭が半透明なのがミソ。なのかな?
ポップでカラフルで楽しい絵なのですが、ときどき
どこか辛辣な皮肉さも感じたりするんですが、どうなんでしょうね?
いずれにしろこのシュールかつユーモラスな世界がたまらんです。
この絵の世界に入っていきたい衝動に駆られます。

ピーター・マクドナルド


ピーター・マクドナルド

21美に隣接する金沢能楽美術館のエントランスでも
ピーターさんの能楽をモチーフにした絵を見ることができます。('12年3月20日まで)
このふわふわの巨大頭が能面をかぶってたりするのですが、
なかなかユルくていい感じに脱力してます。いいなあ。
また今度金沢行ったら見に行こう。

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