漱石が沁みてくる

2016/03/10 Thu 00:05

朝日新聞に(再)連載されていた夏目漱石の「門」が、先日終了しました。
漱石は中高生の頃、国語の勉強というか半ば義務みたいな感じで
少しだけ読んでみたりしてたけど、劇的な話の展開もそれほどないし、
まあガキには難しくて当時は正直良くわからなかったですね。
(それでも「こころ」は結構心に残ったかな。)

でもやっぱりこの歳になって改めてじっくり読んでみると、
その良さや深さがようやく少しだけわかるような気がしてきました。
表現の一言一句、何気ない会話の台詞もやけに心に沁みてくるし、
登場人物の心理描写が自分の心にもリアルに置き換えられるようで、
人格がありありと目の前に立ち上がってくるような感じです。

「門」は今回初めて読んだんだけど、三部作の中でも一番面白かったかな。
奥底に取り返しのつかない非常に暗〜いものが渦巻いていながらも、
日々を諦念の中で淡々と過ごすこの主人公夫婦の佇まいが、
歯痒いながらも何だか一つの理想的な夫婦関係のようにも思えて、
奥さんの御米さんが非常に素敵で魅力的な女性に映ります。
まあちょっと不憫というか、可哀想といえば可哀想なんだけどね。

再連載は「こころ」に始まり、「三四郎」「それから」「門」ときて
今ちょっとだけ「夢十夜」(←これもすごくイイ)をはさんで、
この次は「吾輩は猫である」だそうです。
私としては「吾輩は〜」は割と最近読み直したばっかりなんで、できれば別のが良かったな。
などと勝手なことを言ってみる。
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