石田徹也展

石田徹也展を観に砺波市美術館へ。(展覧会は10月5日で終了)

この夭折した画家のことは何年か前に書店で画集を見て知りました。
特にこういう絵やテーマが好きというわけでもなかったんですが、
確かにその印象は強烈で、かなり心には残っていました。
日曜美術館でも何度か取り上げられていたので、
作品や作者について詳しく知っている方も結構多いかと思います。

展覧会では作者のメモやノート、メディアでの発言なんかも紹介されていたんですが、
その中でちょっと意外に思ったのが、石田さん本人は
悩んでいる自分を見せるのではなくて、
ユーモアで包んだ表現をしたい、と考えていたということ。

でもやっぱり絵を見ていると、初期には確かにユーモラスな部分がないこともないけど、
どうしても疎外感や閉塞感、圧迫されるような深い悲しみとか、その挙げ句の虚無?
みたいなものの方を強く感じてしまいますね。
老人が水辺の草地で廃車と合体して倒れている「彼方」という絵を眺めてたら、
ほんとに心の中を寒風が吹き抜けるような寂しい気持ちになってしまいました。

でも何だろうなあ…この人の絵のメッセージを正面から受け止めるには、
自分は歳をとりすぎたんかな~、と思う気持ちも少しあるかな。

石田さんは2005年に31歳で踏切事故で亡くなったそうですが、
彼の絵をこうして通して見ていくと、遺族の方に対しては不謹慎かもしれませんが、
ひょっとして自死だったのかな…と思ってしまいます。
遺作とされている絵を見ると、まさにそんな予感がして..。

彼はとにかく絵を描きたい、いつも絵を描いていたい、という人だったようで、
もう行くところまで行ってしまったんかなあ、と。
後期になると若干病的なイメージの強い絵も多くなってきて、
どんどん死へ向かって加速しつつ走り続けているような、そして遺作は
何もかも吐き出して空っぽになった自分が残ってしまった...みたいな印象。

私の勝手な想像かもしれませんが、
膨大な作品を遺して若くしてこの世を去ってしまった石田さん、
この人にとって絵を描くという行為は、いったいどんな意味を持ってたんだろうか?
などと考えながら、彼の遺した絵にじっくり向き合った秋の1日でした。

砺波市美術館
砺波市美術館からの眺め。紅葉になりかけた木々がきれいでした。

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