しばらく前に地元の建築士の方に教えてもらった、白井晟一という建築家(1905~83)。
非常に哲学的というか、精神性の高い作風の孤高の建築家と言われています。
高名な方なのですが、恥ずかしながらこれまでその作品についてほとんど知りませんでした。
遅ればせながら図書館で作品集を借りてきてじっくり眺めてみたんですが、
石造の重厚な現代建築も木造の日本建築も、確かに静謐な空気感にあふれ、
思索的とでもいうか独特な世界観に貫かれていて、すっかり魅了されてしまいました。

驚いたのが私の郷里の秋田にも数多くの建築を残していて、
何でこんな有名な人を今まで知らなかったんだろうと..。
近年は以前ほど帰省する機会がないんで、もっと早く知ってたら見て回ったのにな〜。
まあそのうち見られることもあるでしょう。
ちなみに北陸では富山市にも有名な「呉羽の舎」という木造住宅があり、
大学の建築科の学生はみんな課題でこの家の図面を模写して学ぶんだそうです。

というわけで今週出張で東京に行く機会があったので、空き時間に
飯倉交差点にある代表作の一つ、「ノアビル」を見に行ってきました。

ノアビル
日比谷線の神谷町の駅から歩いていくと、
ちょうど道の向こうに異様な存在感を持ってその姿が現れてきます。

ノアビル
イスラム圏の旧市街を囲む城壁を連想させる赤レンガの重厚な基壇に、
天から降ってきたモノリスが突き刺さって屹立しているような感じです。
じっと眺めているとまるで巨大な墓碑のようにも見えてきました。


ノアビル

ノアビル

哲学的、精神性の高さ、といった表現を明確に説明しろと言われると
何とも難しいんですが、この強烈な印象、確かにそんな言葉が相応しいかもしれません。
このビルは竣工が1974年ということなのでもう40年近く経っているんですが、
この日は私の他にも近づいて撮影している人がいました。

東京に現存する白井晟一の建築は、他に渋谷の松濤美術館(現在改装中)や、
浅草の善照寺などがあります。また上京の折にはぜひ見に行ってみようと思います。

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