ローランド・カークのこと

2011/06/13 Mon 23:59

先日立ち寄った本屋さんで、
ローランド・カークが3本のホーンをくわえている表紙が目に留まった。
Sax&Brass Magazineという雑誌の最新号が
カーク特集とのことで、思わず手に取って立ち読み。
というわけで久しぶりにカークのアルバムをまとめていろいろ聴いている。

私は30歳くらいからジャズもときどき聴くようになったという程度で
特別ジャズファンというわけではないのだが、
ローランド・カークだけはなぜか若いときからとても好きでずっと愛聴している。
初めて聴いたのが 'Volunteered Slavery' で、このアルバムの異常にテンションの高い
爆発的な演奏にすっかり虜になってしまった。
その後いろいろ買い集めてきたが、
'Rip,Rig&Panic'のような真っ当な(というのもヘンだが)ジャズアルバム、
ソウルの有名曲を痛快にカバーした 'Blacknuss' 、
狂気を感じる異色作 'Natural Black Inventions:Root Strata' などなど、
音楽的なレンジも幅広く、大好きなアルバムがたくさんあって飽きることがない。

カークの音楽にはどこまでもピュアな精神を感じる。
有名な得意技の3管アンサンブルやマルチホーン奏法、
連続2時間21分の非公式世界記録を持つ循環呼吸奏法などが注目され、
一部では音楽家というよりも曲芸や見世物的な扱いをされていたそうだ。
しかし作品にじっくり耳を傾けてみれば、
どれも自身の音楽的欲求に正直な必然的な表現だと感じる。
伝記によればカークは「ブラック・クラシカル・ミュージック」を標榜し、
その奇人変人ぶりとは対照的に最大の敬意を持ってルーツに向き合い、
誰よりも真剣に先人の作品を探究していたとのことだ。

カークは1977年に41歳という若さで亡くなってしまったが、残したアルバムは40枚以上、
未発表ライブの発掘もあったりしてまだ聴いてないアルバムも結構ある。
少しずつ集めて老後の楽しみにするとしよう。

The Inflated Tear
↑評価の高い1968年の名盤 'The Inflated Tear'、うちのCDはこのジャケ。
'Black And Crazy Blues'や、タイトル曲の演奏にはほんとに心を打たれる。
とても黒くてとても深いこの哀感がたまらんです。

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